アキシャルピストンポンプというポンプをご存じでしょうか。
このポンプは油圧機構などで使用され、様々な種類のポンプの特徴を兼ね備えた、非常に複雑な構造をを持っています。
この記事では、アキシャルピストンポンプとはどのようなポンプか、その原理や特徴、用途を解説します。
アキシャルピストンポンプとは?
アキシャルピストンポンプとは、ピストンポンプの一種で、ピストンの往復運動が駆動軸と同じ方向(同軸)にあるポンプのことです。
内部構造は非常に複雑ですが、動画で見るのがわかり易いです。内部構造をわかり易く説明してくれている動画をご紹介します。
引用元::Youtube(Hydraulic and pneumatic systems)
アキシャルピストンポンプの原理
ピストンポンプは「往復ポンプ」の一種です。ピストンの往復運動により容積を変化させ、流体の吸込み・吐出しを行っています。
ピストンが1つであれば、1回の往復運動をしている間に吸込みと吐出しを1回ずつ行います。しかし、動画であったように、複数のピストンを配置し、それぞれの吸込みと吐出しのタイミングを少しずつずらせば、容積の変化は連続的にエリアを分けて行うことができます。
ちょうど、ギアポンプやベーンポンプなどの「回転ポンプ」と同じ原理です。
アキシャルピストンポンプの特徴
アキシャルピストンポンプは、ピストンポンプの一種であり、高圧に対応が可能です。
また、複数のピストンが少しずつずれながら往復運動をしていますので、全体では圧力変動や脈動がなく、回転ポンプのように連続的な流体の動きを実現しています。
容積式ポンプの中で、往復ポンプと回転ポンプの特徴の良いとこ取りをしたような特徴があります。
アキシャルピストンポンプの用途
アキシャルピストンポンプの用途は、高圧で一定の流量を確保したい場合に使用されます。また、レギュレータの接続等により、一定の圧力に制御することも可能なタイプもあります。
主に油圧の駆動装置などの油圧機構に使用されています。
まとめ
この記事では、アキシャルピストンポンプとはどのようなポンプか、その原理や特徴、用途を解説してきました。
- アキシャルピストンポンプとは、ピストンポンプの一種で、ピストンの往復運動が駆動軸と同じ方向(同軸)にあるポンプのこと。
- 往復ポンプだが、複数のピストンを配置してそれぞれの吸込みと吐出しのタイミングを少しずつずらすことで、回転ポンプのように連続的な動きを実現している。
- 主に油圧機構に使用される。
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